実写版キューティーハニーでおなじみの原幹恵さんが主演のミュージカル「シンデレラ」 (2009/07/25〜2009/08/02,東京日本橋・三越劇場) に奈緒さんがご出演とのことで,急遽観劇してきました.この公演情報は以前から知っていたのですが,奈緒さんがご出演だとは知らず,観劇の予定もありませんでした.ところが7月27日頃に奈緒さんのBlogで出演情報を知り,たまたま予定の入っていなかった8月2日の日曜日に慌てて上京,幸運にも千秋楽の最後のチャンスに当日券で観劇できました.
小生が奈緒さんの活躍を生で観るのはセラミュ以来ですので,実に9年ぶりということになるでしょうか.感慨深いです.
上掲画像はこの舞台のチラシです.制作は劇団東少ですが,劇団東少といえば,以前,実写版 Moon・沢井美優嬢が出演したミュージカル「眠れる森の美女」を手がけたところですね.なお,主役のシンデレラが原幹恵さん,王子は滝川英治氏,魔法使いは水沢アキさんでした.
こちらはパンフレットより,表紙と奈緒さんの役柄・プロフィール紹介の抜粋です.奈緒さんのプロフィールに「セラミュがきっかけでお芝居に目覚めた」と書いてあります.この話は初耳です.セラミュでのあの生き生きとした稲田ヴィーナスはお芝居の楽しさに目覚めたが故だったんですね.
さて,「シンデレラ」の舞台は二幕構成で,シンデレラがカボチャの馬車で舞踏会に出発するまでが一幕,宮殿での舞踏会からが二幕です.以前の劇団東少版ミュージカル「眠れる森の美女」では,沢井美優嬢が演じた“料理番の娘”というオリジナルキャラクターが登場したりしましたが,今回のシンデレラはお馴染みのシャルル・ペロー版の童話を忠実になぞった展開で,独自の脚色や新キャラクターはありません.
ということで,演技,歌,踊りや演出などが鑑賞のポイントになるわけですが,残念ながら歌と踊りは今ひとつという感じでした.原さんの歌は聴いているこちらもハラハラですし(^_^;),水沢アキさんは高音部が伸びないなぁという感が.ダンスではバレエ経験者のアンサンブル3〜4人が頑張っていましたが,宮殿の舞踏会の華やかさや優雅さを演出するには,王子とシンデレラにももうちょっと頑張ってほしかったなぁ.
演出で面白かったことはいくつかありましたが,まずは国王のパントマイムを挙げたいと思います.国王は宮殿の舞踏会に来たシンデレラを一目で気に入って息子の王子と結婚させようとします.その際,シンデレラと王子にそれぞれ糸をかけて引き寄せ,両者の糸を結びつけるというパントマイムによって気持ちを巧みに表現していました.その後で国王はじめ登場人物が舞台上を移動する際にはシンデレラと王子を結んだ糸を引っかけないように避けて動くなどしていて,この一連の“糸パントマイム”は観客にも受けて笑いを誘っていましたね.パンフレットによれば,国王役の栗原一氏はフリーの立場でパントマイム,大道芸,演劇等の活動をされているそうで,道理で上手いと思いました.国王の糸に引き寄せられる原シンデレラと滝川王子の演技もちゃんとタイミングが合っていて上手かったです.
また,国王の家臣がガラスの靴を携えてシンデレラを探す場面では,家臣2名が客席に降りて探し回り,これもかなり受けていました.まぁ,ファミリー向けの舞台ではよくある演出ですし,家臣が舞台上に現れた瞬間,「あぁ,これは客席に来そうだ」と思いましたが(笑),やはり子供たちが喜んでいて楽しいですな.女の子の足に靴をあてがって「ちょっと小さいなー.10年後にまたよろしくね」とか(笑).「そこの素敵な奥様,もしやあなたでは!?」などと言ってお母様方をいじることも忘れず.(笑)
で,我らが奈緒さんの役は第一幕ではシンデレラ宅の台所に出没するネズミさん,第二幕では王妃様でした.ネズミと王妃って,一幕と二幕の役柄のギャップが凄いですよ.(笑)
ネズミ役では着ぐるみ……というか,耳と尻尾のついた灰色全身タイツみたいな衣装で登場,鼻を黒く塗り,頬にヒゲを描いたネズミメイクでした.どうも既視感があると思ったら,最近「サラリーマンNEO」で見た史奈パンダと相通ずるものがあります(笑).ネズミさんは虐げられていたシンデレラの良き話し相手となるキャラクターで,その快活な様子はかつての稲田ヴィーナスを思い出させるものがありました.
一方,第二幕の王妃様は基本的に国王に寄り添って微笑んでいるという印象でしたが,ひとつ面白かったのがコレ.先にも触れたように国王は舞踏会に現れたシンデレラを一目見て気に入るわけですが,
国王:「こんなに美しい女性を見たのは生まれて初めてだ!」
王妃:「ちょっとアナタ,どういうこと!?」
国王:「いっ,いやその,ゴニョゴニョ」
ってな感じのシーン(台詞はうろ覚え)がありまして,王妃の存在を忘れてシンデレラにデレデレな国王と,そんな国王に立腹してツッコミを入れる王妃様が可笑しかったです.主にお母様方に受けていた感じでした.(笑)
そして今回もまた,観劇のハイライトは終演後にありました.「本日は千秋楽なので全出演者でお客様をお見送りします」というお知らせがあり,帰り際にキャスト全員と握手できたのです.「眠れる森の美女」で沢井美優嬢と握手し損ねた小生は当然リベンジに燃えるわけで.(^_^;
キャストの皆さんに握手していただくときには「ありがとうございました」「お疲れさまでした」等,何か一言伝えることにしているのですが,パントマイムが面白かった国王にはとくに楽しかった旨をお伝えしました.
そうやって各出演者と順次握手をして,やがて美しい王妃の姿の奈緒さんと握手することに.小生としては「奈緒さん出演の舞台を観るのはセラミュのヴィーナスのとき以来なので感激だった.以前と変わらずキレイで楽しい奈緒さんの姿を見ることができて嬉しかった」というようなことを伝えたかったのですが,実際のところ流れ作業のような握手の一瞬にそんなに長く話すことは無理で,もう少し言葉を選ばないといけません.結果として舞い上がった小生の口から出たのは「ヴィーナス以来で楽しかったです」って,これじゃあ何言ってんだかわかんねえよ.(-_-;
それでも優しい奈緒さんはニコッと笑って,次の人と握手するまでの一瞬の間に小さくヴィーナスの決めポーズをしてくれたのでした.嗚呼,奈緒さんはなんていい人なんでしょう.年甲斐も無く感動しました.コレを思えば,舞台上演時間の数倍の移動時間も,チケット代より一桁高い交通費も,たいした問題ではありません(笑).素敵な奈緒さんに感謝.
※以下余談:
当然ながら原幹恵さん,水沢アキさんにも握手していただいたのですが,お二人ともテレビ等で受ける印象よりもずっと小柄な感じがして,ちょっと驚きました.シンデレラの衣装を着た原幹恵さんはキレイで可愛かったです.握手した手は小さくて柔らかく,胸の方は大きくて柔らかそうで,眼福でした.(^_^;
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